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第一回 青猫堂セミナー 2023年7月29日


2023年の夏、「青猫堂」としての活動がスタートしました。
滋賀県長浜市(京都から電車で一時間)琵琶湖北東部の街にあるわたしの祖母の家をかり、念願だったセミナーを開講しました。
青猫堂セミナーは《ふれる よむ かく──本の銀河へ》という総合テーマを掲げ、
第一回は「木から紙へ、紙から本へ──寿岳文章『紙漉村旅日記』の余白に」と題して、人類学者・批評家の今福龍太によるセミナーが開かれました。
会場はあくまでも小さな長屋、それでも17名ほどの人たちが集まってくださり、
やや窮屈なスペースではあったのですが、皆さん興味深く耳を傾けて下さいました。

 ウィリアム・ブレイクやモリスの研究者として著名な英文学者で、先駆的な和紙研究者でもあった
寿岳文章さんは戦争前に日本全国の紙漉き村を奥様のしづさんと精力的に旅しています。
そして、戦争末期に『紙漉村旅日記』という本が二人の手づくりによって制作されます。
訪ね歩いた里の和紙片を一冊一冊に貼り付ける手作業を自宅でしたのです。
この京都の向日町にあるご自宅は「向日庵」と名づけられていて、今でも保存会によって守られており、私たちもこの6月に建物を見てきました。
近くの向日市文化資料館では、最近も寿岳文章をめぐって展示やシンポジウムが開催されているようです。

寿岳文章・しづの『紙漉村旅日記』には、自家出版の初版本以後、たくさんのヴァージョンがあり、それを見比べられるように並べ展示しました。
本文用紙がすべて和紙でできている版は厚みはあるのですが、軽くて手にも馴染みがよく、
その感触がとても素晴らしいと参加者からも感想をいただきました。
寿岳夫妻の娘さんであるエッセイストの寿岳章子さんは長浜にも縁があったようで、
春の曳山祭り、鯖そうめんに魅了されたことを著書『湖北の光』に書かれています。

寿岳さんの仕事のほんの一部しか紹介できませんでしたが、
そこから関心を深めていろいろなアンテナで幅広く楽しんでいただけるセミナーになったのであれば嬉しいです。
参加してくださった皆様に心より感謝いたします。
次回のセミナーは「本」をめぐって一気に想像力を海外へ飛翔させてみようかと・・・。是非、第2回もご期待ください。


>>>第一回青猫堂セミナーの概要(Gato Azul制作)

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Gato Azul Photo

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