台北 ART BOOK FAIR 2023
今年も無事「台北アートブックフェア」に参加できました(11月3日〜5日)。
会場は昨年と同じ、日本統治時代の酒造工場を利用した「崋山1915文創園區」です。
3回目の出展で少し慣れてきて、これまでは店番に知人の助けを借りたりもしましたが、今年は二人で楽しく乗り切りました。
どう考えても私たちのブースは最年長になるとおもいますが、若い人たちのアイデアに負けることのない書物への情熱をもって、
あたらしい本のスタイルや読み方を提案することで、ブースに惹かれてきた人々に向けて「ふれて!」「よんで!」と、話しかけていきます。
すると、みんなの目が輝いてきます。この瞬間が気持ちいい!
あー、そうやって読むんだ。とか、こんな作りの本なんだ……。と発見したときの「クール!」という一言と笑顔。
こんなやりとりが楽しくて、私たちは台北に来ているんだと思います。若者たちの活気や日本語への関心など、いろいろ知ることができ、
他の出展者のブースをまわってどんな色使いやイラストが好まれているのかなど、リサーチにもなります。
私たちのブースには、自分でセレクトした二人の詩人の手製本詩集をワンセットにしてケースに入れ自分だけの「対話的詩集」を創る作品 “Two Pieces Of Poetry” があります。
昨年はパブロ・ネルーダ詩集が一番人気でした。今年は新たに加えたエミリー・ディキンスン詩集が一番人気でした。
台湾では高校の教科書にエミリー・ディキンスンの詩が載っているそうで、だから知っている人が多かったのです。
すでに親しんでいた詩をこんどは日本語で読んでみよう、という台湾の若者たちの真面目な学ぶ姿勢も私にとって刺戟になります。
来場者は10代から20代が中心でファッションも見ていて楽しい。
飲食オッケー、ペット同伴で来る人が多いのも特徴(日本のイベントにはないこうした緩さ、自由さが一番の美点だと思う)。
また一つ年齢を重ねてしまいますが、来年も是非元気に参加したいと願っています!! 愛ラブ台北!
今年の作品紹介
Façade Fantasy バルセロナの街並みと建物のファサード写真を一枚の紙に表裏印刷したアコーディオン・ブック
Book Logos 世界の出版社の動物ロゴを集めたアコーディオン・ブック。出版社ロゴと動物の歴史的関係についての解説も
Kenji 宮沢賢治の「生徒諸君に捧ぐ」を日英バイリンガル・バージョンで紹介する冊子
賢治豆本 宮沢賢治の童話を7篇収めたマッチ箱風Box set
Two Pieces of Poetry これまで4人(中原中也、ガルシア・ロルカ、石川啄木、パブロ・ネルーダ)そして今年新たに萩原朔太郎とエミリー・ディキンスンを加え、
6人の詩人の中から二人選んで特別ケースに入れ、自分だけの私撰集をつくるという試み
寿岳文章素描 寿岳文章の『紙漉村旅日記』について、その出版の経緯や内容を紹介する和綴じ冊子
和紙で作った蝶のハガキ
ハガキ各種
エコバッグ
Photos
Back to Home