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Akiko Imafuku | |||||||||
伝統工藝品と云われるものが全国にいまなお引き継がれ、わたしたちの日常に受け継がれています。そうした日用の工藝品の美は、100年ほど前に柳宗悦らによる民藝運動の中で見出されましたが、それぞれの地域の地形や風土、自生する植物、水、土を恵みとして、その地に生を営む職人たちにより、ささやかで繊細な手仕事として継承されてきたものです。
* 今回わたしたちが訪ねたのは滋賀県大津市、桐生の里にある成子紙工房さんです。近江雁皮紙と呼ばれてきた優れた紙は、ここ桐生の地を中心にして漉かれてきた紙です。かつては原料である雁皮が多く自生していたことや、草津川の伏流水が豊富にあったこと、さらに京への流通に便利な場所であったことから、この地に手漉き和紙の技術が花開きました。「なるこ和紙」はその伝統をいまに受け継ぐ貴重な存在です。この地には大正時代まで17軒ほどの紙工房があったようですが、洋紙が普及しはじめると一気に手漉きの伝統が消え去り、いまは成子紙工房だけが残ったそうです。 |
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成子紙工房ホームページ https://washi.or.jp | |||||||||