Cafe Creole / message board at homeless

Back to Cafe Creole top page

archives


message board at homeless
アットホームレスなメッセージボード


read message, or add your message


アットホームレスなメッセージボードの過去の記録を読む。
Tue Dec 1 03:13:10 JST 1998
ishikawa akiko ( akikko@osk2.3web.ne.jp )
いつも情報のみしか載せられず、すみません。
おととい、上野俊哉さんから聞いたところによると、チョ・ヘジョンさんと上野さんは先日、「現代思想」誌のために対談されたそうです。シンポを聞けなかった私としては、とても楽しみにしています。

.
Tue Dec 1 06:34:53 JST 1998
Isao Matsuoka ( fwhz9173@mb.infoweb.ne.jp )
「不登校新聞」(全国不登校新聞社)の第15号にチョウ・ヘジョンさんへのインタビュー「韓国のいまを聞く〜教育事情 、学校に行かない子どものこと〜」が乗っています。ホームページもあり、http://tokyoweb.or.jp/ftk です。
.
Wed Dec 2 23:18:27 JST 1998
Isao Matsuoka ( fwhz9173@mb.infoweb.ne.jp )
「フランクとデルフィーヌ in Yanagawatyu」
12時40分頃、二人が柳川中にタクシーで到着。校長室で昼食。校長、教頭も加わり、談笑。校長は英語科教師でえらく乗り気。1時に通訳をお願いしたMさんが到着(彼女は私のむすこの後輩)。コンピュータ室に詳しい同僚、k氏とみんなでコンピュータ室へ。コンピュータへの接続、即座に完了。
5時間目が始まり、私の担当クラス(2年6組)の生徒たちが来る。参観者は校長、英語科のKさん、となりの相談室のカウンセラーのAさんの3人。スクリーンに投影された映像とユーラシア大陸の大きな地図をバックに二人の話が始まり、生徒たちは歓声をあげ、大喜びでした。その写真ももうできました。
生徒たちの質問をいくつか。世界一周のコースについては、日本以降、アラスカ、カナダ、アメリカ、中南米、その後に、ニュージーランド、オーストラリア、インド、マダガスカルからアフリカの世界一周コースであることが分かりました。旅行中にけがをしたかの質問には、デルフィーヌがモンゴルで乗っていたらくだが調子悪くなり、あばれて落馬(らくだから落ちるのはなんていうのだろう?)、10日 ほどベッドに寝たきりだったとのこと。また病気は中国でのひどい食あたりにあったとのこと。お風呂に入れるのですかの質問には中国から日本に到着するまで2回入ったきりとのことで、日本では毎日入れている。お風呂に入れなくとも平気とのことでした。2年も旅行するためのお金はどのように用したのですかには、フランクが7年間、必死に働いてためたと答えました。
フランクから「みんなは将来にどんな夢があるのか」という質問があり、「できるだけ英語で言ってみてほしい」との注文でした。ちょうど英語の時間に「My Dream」というスピーチをやっているので、二人がそれを英語でしゃべりました。Sさんは「将来、おいしいパンを焼き、パン屋さんになりたい」と、かなり長いスピーチをつっかえ、つっかえながら言いました。とてもかわいく感じました。なにせ、英語でしゃべることは大変ですし、てれもありまから、その場で言えなかった子らから、「私の夢をEーメールで送ってほしい」という希望があるので、フランクに後日送るつもりです。
最後に、「日本の歌を知っていますか」といSさんの質問に対して、逆にフランクから「日本の歌を歌ってほしい」と希望が出て、音楽の時間に習っている「歌をありがとう」をみんなで歌いました。会が終わって、握手をしてもらったり、英語でしゃべろうと二人の周りに集まってくる子たちがおり、最後になって「てれ」がなくなり、みんな大はしゃぎでした。「子どもたちよ、ありがとう!」
フランクとデルフィーヌとMさんと今後の日程等について打ち合わせをし、大阪に行く二人と分かれましたが、二人は私たちにとって「まれ人」でした。本当にありがとう!先ほどMさんにお礼の電話をしたら、二人が京都のMさんの家に立ち寄っているとのことでした。なんとすばやい行動!Mさんに子どもの感想のいくつかを英訳してもらうことになりましたから、これから世界を移動中の二人に交信していくことにします。では、また。

.
Fri Dec 11 07:48:35 JST 1998
管啓次郎 ( aloha@u.washington.edu )
はや師走とは血も凍る気分です。今年後半は諸事不調で、「コヨーテ読書」も滞ってしまい、申し訳ありません。松岡さん、二人のマレビトの受け入れ体験記、楽しく拝見しました。小中学校がどんどん独自の活動をくりひろげるようになれば、ずいぶんおもしろい社会になるのではないでしょうか。さて、あまり仕事の進まなかった年ですが、新しい翻訳をなんとか年内に出すことができました。バラテ+アルドゥアン『闘牛への招待』(白水社文庫クセジュ)です。友人の旦敬介が序文を書いてくれました。これを三名のかたにプレゼントします。応募方法。「コヨーテ読書は今後いかなる道をめざすべきか、どんな本をとりあげるべきか」を簡単に書いて、このメッセージボードに書き込んで下さい。先着三名の方に、Eメールで「当選」をお知らせします。送料は当方負担。それではみなさん、よいお年を!
.
Fri Dec 11 21:45:33 JST 1998
浅野卓夫による個人的意見 ( tasano@quartz.ocn.ne.jp )
昨年、ぼくはギャレット・ホンゴー『ヴォルケイノ』を読んで感動した。泣いた。日系という流民たちの世界に強く引きつけられていった。その後、日系人の歴史をなぞるようにしてアメリカ西海岸への旅をくりかえした。でも、ぼくはその旅で「日系」という境界からもいさぎよく飛び出していこうとする人たちとその言葉に出会うことになった。太平洋を前にしてデニス・レヴァートフ『テッセラエ』を読んでぼくはこう思った。かれらは、本質的に「海の子」なんだ、と。いま、ぼくは、移民の歴史、漂流する家系の記憶への痛み、憧憬、喜びが混ざり合ったひとつの「想い」がつづられた「メモワール」をもっと、もっと読みたい。そしてかれら「海の子」たちの記憶と思想とことばと感覚を咀嚼しながら、ぼくはこれからも現実的・想像的な旅をくりかえしていきたい。コヨーテ読書では引き続き、こんなメモワールをどんどん紹介してほしいと思います。あと菅さんがおもしろいと思う「雑誌」(とくに非日本語の)なんかも知りたいです。
それから、菅さんはいろんな土地土地を渡り歩いていらっしゃるようなので、ある本とある土地の幸福な組み合わせ、なんてことがあったらぜひ教えてほしいですね。こんな本を「ガイドブック」にして、あんな土地を旅したらおもしろいのでは、とか。以前読んだ本を別の土地で読んだらまったく新しい発見があったなんてことはよくあることだと思うし、別の土地とそこのことばと風土は人の読書体験を変えるような気がします。いずれにしても単なる情報としての書評じゃなくて、ぼくら読者を、別のことば、別の土地へ誘ってくれるようなパワフルな書評をこれからも期待しています。
.
Fri Dec 11 22:25:36 JST 1998
またまた浅野卓夫 ( tasano@quartz.ocn.ne.jp )
おっと、いけない!文中、「菅さん」は「管さん」の誤りでした。失礼しました。ごめんなさい。ところで、いろんな書評を読んで思うことは、当然のことだけど、評者によっていかにその本の表情が変化するか、ということ。ある本を「管さん」だけでなく複数の人が書評を書いて、それを比較するというのも読者のひとつの楽しみだと思います。というよりも、管さんが複数の人格で書評を書くというのはどうでしょう!ペソアみたいに。
.
Sat Dec 12 00:11:43 JST 1998
管啓次郎 ( aloha@u.washington.edu )
浅野さん、早速のご意見ありがとうございました。いろいろむずかしい宿題を出された感じだけど、なんとか考えてみます。『闘牛』をお約束どおり進呈しますので、上記のアドレスまで、御住所をお知らせください。では! 
.
Sat Dec 12 07:47:49 JST 1998
料理人の空想 ( kazuki@sfc.keio.ac.jp )
カフェが自信を持ってお届けする冬のヴァーチャル新メニュー:
このカフェのマスターが、あるとき管啓次郎さんのことを 「ナチュラル・ボーン・トランスレーター」だと紹介して いるのを聞いた覚えがあります。 そんな管さんの翻訳行為を追体験できる「翻訳小説」の 連載がスタートしました。 翻訳行為にともなって引き起こされる形而上と形而下のあれこれを、 私たち読者が読むという行為において不可避的に反復させてしまう メタ・テクストの世界へようこそ! たとえば、イタロ・カルヴィーノが『冬の夜ひとりの旅人が』 において、読むことと、書くことのよろこびと苦しみを、 読む者に体験させてくれたように、 新コーナー「ナチュラル・ボーン・トランスレーター」では、 翻訳という読みと読みにともなう翻訳のよろこびと苦しみを、 あなたは味わうことができる。さあ、くつろいで。精神を集中して。 余計な考えはすっかり遠ざけて。そしてあなたのまわりの世界に 遍在するいくつものボーダーが去来するにまかせなさい……。
.
Sun Dec 13 15:06:00 JST 1998
Nora inu ( aloha@u.washington.edu )
料理人さま。皿洗いでございます。お言葉をありがとうございます。しかしこれはまた、御無理御難題を。もっとも野良めにも、とっておきの隠し球がございます。いずれお目にかけましょうぞ。ともあれ、『闘牛』をお送りいたしますので、御住所をお知らせください。さあ、残るは1冊。
.
Mon Dec 14 00:10:21 JST 1998
Isao Matsuoka ( fwhz9173@mb.infoweb.ne.jp )
さて、久しぶりの菅さんの声を聞けて、うれしいです。3人目、間に合いあいますかしら。
今回のフランクたちの突然の訪問で(さわやかな印象を残して、2人はカナダへ飛び立ちましたが)、気がついてみると目の前に新しい風景が開けていました。
「コヨーテ読書」が中断から新しい展開が構想されていることはとても楽しみです。日頃の狭い世界から「鳥のように」自由に飛び立つことのできるような本の世界に招待していただけることを期待しています。
今回の「フランスからのまれ人」との顛末をまとめましたので、後で、お送りします。では、また。
.
Mon Dec 14 11:07:55 JST 1998
井村俊義 ( imura@gc4.so-net.ne.jp )
お久しぶりです。たまに覗いてはいたのですが、こうやって実際に書くのは何日振りでしょうか。というのも、僕が今所属している大学のメイリングリストで行われている議論の方に熱中していたんですね、ずっと。例えば、クレオールや天皇制や人種差別や音楽などなどについてです。もともと、議論というか話し合いは好きなので、反応があると必ずそれに応えたくなってしまうのです。そういえばここでも以前、ワールドカップが行われているときに、サッカーなどについてちょっとした議論がありましたね。このようなインターネットや、あるいは雑誌などいろいろな場における、さまざまなテーマでの対話というのは、これからはますます広がっていくのではないでしょうか。実際、交流の「仕方」や交流の「場」は確実に広がっているようです。でもそれに反比例して、そこで行われている交流の「内容」の方はどうだろう?というのも、何となく感じられます。僕たちは、地球上にあるどんなことでも話し合えるし、そのどんなことを話しても目を大きく開かされるはずです(僕たちは、人がおもしろがることをおもしろがる傾向があり、自分の目をだんだんと信じなくなるのかもしれません)。みんなが同じことを考えていても実は面白くないし、とても危ないことのような気がします。それぞれの多様な考え方を許し、それらを多様なつながりによって結びつけ、そのなかで多様なおもしろさを発見できるような、そういうはっきりとは目には見えないけど、土のなかの根のようなつながりを通していろいろな人と「対話」していきたいなあと、今朝の「料理人」との電話での「対話」を通して考えました。
.
Mon Dec 14 13:34:25 JST 1998
Coyoted? ( aloha@u.washington.edu )
ということで『闘牛』三冊は、なくなりました。「当選」は発送をもって代えさせていただきます。でも松岡さん、できればもうひとこと、具体的に論じるべき書名など、お勧めいただければさいわいです。われわれは人がおもしろがるものをおもしろがる傾向がある、という井村さんの指摘はまったくそのとおりだと思います。それも受動的におもしろがるんじゃなくて、「みずからすすんで」他人の興味や欲望をとりこんで生きようとするところがあるよね。ぼくもずっとそういうのから逃れようとしてきたんだけど、完全に無縁にもなれなくてね。文章を書こうとするときなんかも、結局、編集者の顔を思い浮かべながら書いたりするものは、まずまちがいなくつまらなくなるんだけど、それがかえってよろこばれたりして。変なもんだよ、こうしたすべては。
.
Mon Dec 14 19:53:55 JST 1998
Isao Matsuoka ( fwhz9173@mb.infoweb.ne.jp )
 管さん、何も書かないのと同じ書き込みで、すみません。私の本の読み方は雑多なもので、すぐ焦点を結ばないという欠点があります。それでも、最近、続けて読んでいこうと思っている本があります。
 少し前に、読んだ本に野田正彰著『戦争と罪責』(岩波書店)があります。この本は、「日本人の戦争犯罪者が罪の意識に苦しまないのはなぜか?」を問い、そこに「責任転嫁」の機制が働いていることを、第二次世界大戦中に戦争犯罪を犯した人たちに対しての聞き取りの作業のなかで明らかにしたものです。ちょっと照れくさい書き方になりますが、私にも「父の戦死と私」という中断した問いがあります。 高校生のある日、「お父ちゃんも中国で人を殺しているはず」と母に問いかけ、「お父ちゃんは虫も殺さないい人やった。そんなことは絶対ない」と拒絶されたままの問い。そして、大学生の頃、義理の叔父に「金を出してやるから、墓石を作れ」と言われ、叔父(父の弟)が書いた「戦功の碑文」を拒否できなかった自分。今も私の家の墓にそれが建っています。その墓のままの所には入りたくないと思っています。一度、この本の読後感を書いて、私の問いを再開したいと思っています。
 関連して、来年3月に来日予定の『記憶の暗殺者』(人文書院)の著者、P・ヴィダル・ナケさんの講演を複数文化研究会と私たちのリゾナンスとの共催で持つという計画があります。「歴史と記憶」というテーマでしばらく本を読んでいこうと考えています。今、読みかけている本は『ホロコーストのフランス〜歴史と記憶〜』(人文書院)です。ハンナ・アーレントも読んでみようと思っています。管さんにそのあたりの本の批評をしていただければ、うれしいです。
 購入書籍:網野喜彦・宮田登著『歴史の中で語られてこなかったこと〜おんな・子供・老人からの日本史〜』(洋泉社)、J・アップダイク著(寺門泰彦訳)『ブラジル』(新潮社)、東光博英著『マカオの歴史〜南蛮の光と影〜』(大修館書店)、田窪恭治著『林檎の礼拝堂』(集英社)、池田知隆著『日本人の死に方・考〜透明化する<いのち>〜』(実業之日本社)、藤田敬一著『<同和はこわい考>の十年』(私家版)、平井正治著『無縁声声〜日本資本主義残酷史〜』(藤原書店)。
 購入雑誌:「大航海/98・12」(特集・マルクスの考古学)、「創造のアジア/1号」(特集・雑踏の想像力)、「ちくま/98・12」(今福さんの連載8回目)、「中央公論/99・1」(網野さんの連載7回目)、「思想/98・12」(特集・共産党宣言150年)、「みすず/98・12」、「おそい・はやい・ひくい・たかい/No.1」(特集・学校でつまずく人生)。
.
Mon Dec 14 20:23:51 JST 1998
Isao Matsuoka ( fwhz9173@mb.infoweb.ne.jp )
 フランクらのプロジェクトについて
 フランクたちは12月13日午後2時にカナダに向けて飛び立った。その直後、東京のKさんより「フランクらのプロジェクトについて」正確な情報がメールで送られてきました。大阪でフランクたちに会ったとき、言葉の壁があり、正確な情報をつかみきれていず、推測や誤りもあるので、ここに正確な情報を紹介します。
フランクは現在31歳で、自動車業界で働いていましたが、7年目にして辞める決心をしました。その際ただ辞めるのではなく、元々好きだった旅行をすることにし、さらにただ旅行するのではなく、なにかできないかと模索。そこで思いついたのが、ホームページを開き、旅のレポートをすること。
 まずネット上で通信をすることを学校関係者に呼びかけたところ、フレネ運動の国際担当クリスチャン・レゴがすぐに反応してきて、クリスチャンがクラスで彼等のホームページにアクセスし、こどもたちが感じたことや質問を送り、フランクたちがそれに答えるという通信をすることにしました。
 それから政府(私たちはgovernmentという単語を使いましたが、おそらく文部省だと思います)、フランス・テレコム、東芝を説得し、援助を得ることに成功。どうやらこれは、学校教育にコンピューターやインターネットを活用するという政府の方針にぴったり当てはまったようです。フランス・テレコムは通信費を無料にしてくれ、東芝はモバイルを提供。
 そして彼等のホームページはフランス語、英語、スペイン語で表記されていますが、フランス語、スペイン語は彼等が書き、英語はやはりフランス内の中学校の生徒たちが英語の授業で英語に約したものを載せているそうです。
 これら全ての準備に約半年かかり、いろいろな連絡の拠点として会社を設立して、彼等2人に代って連絡を取る人も雇ったそうです。
 旅のルートと日程はおおまかには決めているようですが、旅先で出会った人や物事に応じて、臨機応変に修正しているそうです。ホームページにはメール受け付けアドレスが書かれているので、メールで呼びかけられれば、その相手を訪ねたりもするそうです。今回の場合はクリスチャンから私たちの連絡先をもらい、彼等から逆にコンタクトがありました。
 旅を続けるに従って、彼等が通った土地の学校その他がホームページ上に登場し、自然とネット上でフランスとその他各地の学校が繋がっていくわけですが、これがまさしく彼等の意図するところで、この後1年ぐらいは旅行を続けるけれども、その後も継続してこのホームページを続け、学校で使われる生きた教材となるネットワークを作りたいのだそうです。こどもたちが直接アクセスし、通信をすることによって、教科書で学よりももっと世界について興味を沸かせることができるはずだし、世界を知る喜びをもってほしいと熱く語っていました。また英訳の作業も、教科書での勉強より生徒のモチベーションをより高められるはずだとのこと。(ちょっとわかりにくい英語表現があるのも、まあ大目に見て)。
 今回日本にやってきたので、せっかくだから英語からさらに日本語に訳す作業をしてもらえれば嬉しいけれどとフランク。すると、ちょうど英語教員なので、TさんがOKの返事。彼女の授業でトライしてみるそうです。フランス語が出てから1週間後に英語が載り、その後さらに1週間後に日本語訳が出ることになるので、少し時差が生じますが、日本語訳が出たあかつきには、英語その他の言語の勉強にも活用できそうですね。
 と、以上が彼等のプロジェクトなのですが、この後、台湾経由でカナダへ飛び、アメリカ、南米、ニュージーランド、オーストラリア、東南アジア、インド、中央アジア、ヨーロッパというルートで旅行を続けるそうです。
 もし彼等に質問やアドヴァイスなどあれば、是非メールで送ってほしいと言っていました。
 またホームページはこども向けと大人向けの2本立てで、こども用は旅行先の一般情報などを載せ、大人向けには社会情勢や彼等の感じたことを載せているそうです。こちらもどうぞご覧ください!
 ところで、ホームページに出てくるIkoonのキャラクターは、わざわざデザイン会社に描いてもらったそうで、フランス語はこどもや友人たちと話す時に使う2人称単数形と、丁寧語として使用される2人称複数形とがあるので、2人称単数形で親しみを出したい時は、このIkoonに話しをさせるのだそうです。

.
Wed Dec 16 00:41:19 JST 1998
E. M. W ( el_sur@gb3.so-net.ne.jp )
目を通さなければならない本が増えてくると、 輪をかけて本が読みたくなって、止まらなくなってしまう。

最近のそんな状況のなかで出会った本のなかで、 そうした読みをより強力にドライブして鮮烈な印象を残したのが、 上野俊哉さんの新刊『紅のメタルスーツ アニメという戦場』だ。 とにかくこの本はしばらくぶりに読書への没入感を取り戻してくれた。 読書が海に潜ることだとするならば、この本を読んでいるあいだに、 すもぐりの達人へと成長していくように、より深く潜れるように なっていく。それともスキューバの機器類一式を自分の身体に徐々に 取り込んで行くような感覚。 いずれにしても、実際には鎌倉の海でタコ採りに行っても、 タコ一匹取れない体たらくなのだが、この本を読むときには、 海に深く沈潜し、野良犬たちが水平の視線で歩き回るその姿を、 地上からヘリコプターを見上げるようにして、 見つめる視線を獲得する。

内容についてはこのサイトと関連でひとつだけ触れるならば、 p.167「特に、英語以外の言語やグラフィック がもっと多様に交錯するような電子的な『クレオール』状況が あるべきではないか、という点では[デ・ランダと]意見を共有している。」 というセンテンス。([]内、引用者)こんなところにも、 このサイトへの叱咤激励のエールは含まれていると言ったら、 著者上野俊哉さんは迷惑がるだろうか。
.
Fri Dec 18 00:20:27 JST 1998
宮田和樹 ( kazuki@sfc.keio.ac.jp )
出発まえのなんとなく落ちつかない今日、 旅支度に足りない物を買い足しに出かけてから家に戻ると、 管啓次郎さんから送られてきたとと思われる茶封筒が 新聞受けに差し込まれていた。 プラスチックの新聞受けのカバーを上げて、 がさごそと封筒を抜き取り、 内容を確認するためだけに開封したはずなのに、 そのままするすると旦敬介さんの序文を読んでしまう。

「(前略)牛は、(中略)メディアである(後略)」!

それからパラパラとページを流していくと、 奇妙な断面図と化した牛の図版に目が引きつけられる。 頭を切り落とした牛の胴体のその断面にはいくつかの器官が 描き込まれ、頭のない胴体に突き立てられた四本の剣は、 深く体内に達して、各部位にまで到達している。 なんだかひどく気になって、図版の前後を読み始めてしまって、 我に返る。

いけない、いけない。明日の出発は早いのだ。 ここで読み始めたらパッキングと部屋の掃除とか明日のゴミだしとかが 終わらないではないか。本を閉じ、タイトルをあらためて眺め、 本を置いた。『闘牛への招待』(管さん、ありがとうございました。)
.
Sat Dec 19 00:14:15 JST 1998
物理知らず ( aloha@u.washington.edu )
えー、宇宙のことに詳しい方にお尋ねします。どうも寝付かれなくて、考えているうちによけい眠れなくなってきた。地球には、北極と南極がありますね。同様に、あらゆる天体には北極(と仮に呼べるもの)と南極(おなじく)があるのではないかと思います。地球の二つの極地は、磁石でわかりますね。この方向磁石を他の天体にもっていった場合、やはり北極と南極の区別は地球的基準でわかるんだろうか。いいかえれば、北と南は、宇宙的に普遍なのだろうか。ああ、頭が痛くなってきた。
.
Sun Dec 20 18:37:53 JST 1998
Magnetics ( aloha@u.washington.edu )
なんという愚問だろう、これは! およそある物体が磁気をおびれば、必ず磁極がふたつ生じる。たとえば鉄なりコバルトなりといった物質がわれらの宇宙に共通なら、ふたつの極のあり方も宇宙普遍。よってどんな天体でも北があり南がある。わかるかい?
.
Tue Dec 22 23:23:09 JST 1998
Isao Matsuoka ( fwhz9173@mb.infoweb.ne.jp )
やっと、24日で一仕事が終わる。2週間の自由時間が持てる。管さんから送っていただいた『闘牛への招待』が読める。
購入書籍:多木浩二著『船が行く〜キャプテン・クック>/支配の軌跡〜』(新書館)、鴻英良著『二十世紀劇場』(朝日新聞社)、ガヤトリ・C・スピヴァク著『サバルタンは語ることができるか』(みすず書房),石澤良昭・生田滋著『東南アジアの伝統と発展』(中央公論社)、「小説すばる/99・1」(舟戸与一「虹の谷の五月」の第二部連載スタート)。

カナダを旅行中のフランクたちに子どもたちの「My Dream」と2人のお話の感想をEメールで送り終わった。新年からはさらに子どもたちと英訳の勉強をしながら、フランクたちへの送信とヨーロッパの学校との交信が始まるだろう。楽しみが増えました。
.
Thu Dec 24 14:30:45 JST 1998
toshihiro hiratsuka ( t97824th@sfc.keio.ac.jp )
22日に未来潮流のアンコール放送で今福さんとカレン テイ ヤマシタさんが
出演された「混血する<文化>」を見た。今福さんのメッセージが再び自分の
なかで生起するのを感じた。大崎の美術館に「曖昧なる境界」展を見た。
曖昧さ、混沌とした「場」から生起してくるリアリズムがひしひしと伝
わってきた。
.